名振のおめつき 2/2

石巻市 雄勝町 名振

Top
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今晩は、前回からの続きで名振の「おめつき」のことです





(画像Topの画像だけは雄勝半島の荒浜付近で撮った画像です。)






丁印と舞台が担がれて動き出し、最初に止まったのは船着場の目の前にある民家でした。 4ヵ所の旧家の庭先で「おめつき」が演じられると現地説明書きパネルにはあったので、どうやらそこが1軒目のようでした。

大きく、古いながらもたいそう立派な家。

庭には「おめつき」が始まるのを待って、既に見物人たちが囲みを作っていました。

その中央に数人が分け入って来て始めたのは、大きな紙に書き出してきた歌詞を見物人に歌わせるといったもの。

どいういった歌詞かと言うと、「股の間に命の穴が、ニつ並んであいている・・・・ 」。 そう、いわゆる "下ねた" でした。(まだまだ歌詞は続くのですが、今回は割愛させていただきます。)

当てられた見物人がそれを歌い、そのようすで周りが笑い盛り上がるといった光景。 歌詞の事を取り上げては更に賑やかな笑いが起きていました。

どういった芸能であろうかとかしこまって訪れたので、これにはあ然としてしまいました。

場所を移動し2件目で行われた「おめつき」は更なるもの。 長さ1.5メートルほどの大きな男根(男性性器)の形をしたの木彫りを中央に置き、ご婦人がそれに拝み、さするといった光景で笑ったり、そういったお色事の話をわざと見物人にふったりと、ここでも主に下方の話題で盛り上がるといったものでした。

げらげら笑う大人たち、意味が分からぬおさな子たち。

見た事のない異色の祭りでした。

他に見て来た「おめつき」は、仮想をしたご主人の漫談や、くじ引きによる景品交換。

それぞれの場所で「おめつき」を担当している人たちが出し物を演じ、それを来訪者共々巻き込んで笑って盛り上がる、いわば集落全体が親ぼくを深める大宴会という雰囲気でした。





「おめつき」は "思い付き" が語源で、「俄狂言(にわかきょうげん)」を演じる物とのこと。

こう書きながら「俄狂言」の意味をしっかりと知らなかったので一応に辞書で引いてみたところ、『素人が、宴席や街頭で即興に演じたこっけいな寸劇』 とありました。

いわゆる宴会芸という事でしょうか。

だとすると慣れたように皆の前で話し、客いじりをしていた「おめつき」の演者の方々はどなたも芸達者だったという事です。





この祭りは "思い付き" とはあるものの、前提として用いる物がしきたりとして決まっているようで、その中の一つが先に書いた男根の木彫りのようでした。

僕が趣味でして来た幾つかの祭事見物の中で、男性性器と女性性器をかたどった物が用いられているという光景は珍しい事もなく、頻繁に見て来ました。 何処でもその地域において子孫繁栄という真剣な願いがあり、それを生み出す源の尊さを崇める、そいういう気持ちが必ず内にあるものでした。

岩手県の民話の里と呼ばれているとある町の祭りでは、巨大な男根の木造を神輿として男女の若い衆がそいや!そいや!と担いでいる光景も見た事があります。

一見、上品さには少なからず欠ける部分もある「おめつき」にも、そういった思いを伝承しゆくという一つの形が根底にあるのだと感じられました。

僕の見て来た名振の「おめつき」とは、とある漁港の集落のご主人方が「俄狂言」を披露する事で、近所の人や来訪者を和やかに楽しませ、郷土が繁栄し活気付く事を願うというものでした。

僕の知る限りですが、宮城県内にはこれに似た祭りはありません。 どう形容して良いのかも分かりませんが、とても風変わりな祭りでした。

宮城県にある幾つもの漁港の中、普段は決して取りざたされることもない場所ですが、そこでは風変わりな祭りがしっかりと伝承されていました。






1
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「おめつき」に用いられていた木彫りの男根。
これを囲み和気あいあいと「おめつき」が繰り広げられる。






2
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「おめつき」の一場面。 仮装をしたご主人の漫談が、周囲に笑いの花を咲かせていました。
とある漁港の集落のご主人方が出し物をして、地区の方や来訪者を和やかに楽しませる。






3
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この祭りで舞台と呼ばれるらしい山車(だし)。 これを男衆が担いで曳き、時には底枠を
地面にガツンガツンと荒々しくぶつける。






4
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山車の中には太鼓が2つ。






5
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現地にあった説明書きのパネルによると、これは丁印というものでした。
丁印にもたれ掛かっている一本の竿は、背の高い丁印が電線をくぐる時に引っ掛からない
ようにと電線を持ち上げておくもの。






6
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舞台に下げられていた小さな金と札。 何で撮ったのかといわれても、
ただ目に留まっただけだからです。






7
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名振の集落には、白ふちの赤い矢印がいたるところの地面に書かれていました。
一体何なのかが未だ分かりません。
画像の場所に至っては、7本や3本との文字。 何なのでしょうか・・・・






8
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名振を離れてから撮った画像。 見えているのが名振の集落です。
名振を後にしてからは雄勝半島を少々車で走ったのですが、何やら良さげな
景色がいろいろありそうな場所でした。
この日は曇りでしたので景色の画像はあまり撮りませんでしたが、いつかまた
雄勝半島には良さげな景色探しに行くつもりです。






↓今回一緒に撮って来た動画です。 別ウィンドでYouTube動画が開きます。
◆「おめつき (宮城県石巻市雄勝町)」



追記 - 2013.01.30
2013年1月24日に行われた 『名振のおめつき』 のようすをブログにのせてらっしゃるkanjisinさんの記事です。 『名振のおめつき』 のようすが気になって訪問なさった方は、ぜひこちらもご覧になってみたください。 2013年のようすがよくわかります。
http://d.hatena.ne.jp/kanjisin/20130124




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[備考] 前回を参照ください

この記事へのコメント

2009年02月13日 12:49
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kanjisin
2013年01月28日 09:03
こんにちは
おつつきを取材して、以前の様子を知りたくてたどりつきました。
下記ブログにリンクさせていただきました。
有難うございます。

http://d.hatena.ne.jp/kanjisin/20130124
与平
2013年01月30日 21:24
kanjisinさん

こんばんは^^

気になっていた今年の『名振のおめつき』のようすを見ることができました。
ありがとうございます。

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